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2024年10月5日ゆあしっぷセミナー 第5回行動分析学講座
●基礎コース [第5回 特殊な確立操作] ネズミの多飲症と島宗先生の爪噛みを例に、特殊な確立操作について細かく分析して考えました。 どちらも、ある行動の強化スケジュールが、別の行動の強化スケジュールに影響しているという意味で「特殊」ということになります。

●ベーシックコース [行動問題を解決するための基本的な考え方] バイパスモデルを主体的にデザインにするために知っておくべき代表的な指導方法には、シェイピング(行動形成)やプロンプト、フェイドアウトなどいろいろな方法があります。この時間では13個の方法を説明していただきました。 それらの指導方法をより効果的に活用するためにも、生得性好子(嫌子)と習得性好子(嫌子)をよく理解して、派生の原理を指導に生かすことが大切です。

そしていよいよ来月から、3回にわたる「バイパスモデルへの道」でプランシートを使った行動修正のための実践的な考え方が学べます。それに先駆けて、改めて行動分析学の意味や問題行動を解決するための基本的な考え方を朝倉先生に説明して頂きました。
●アドバンスコース
[第10章 : 生得性好子と生得性嫌子]
生得性好子とは、食べ物や飲み物、睡眠、安全、性的刺激など、私たちが生まれながらにして好子として機能する刺激や出来事のことです。 その本能的に好子になる物事も、摂取し過ぎると飽和化して好子として働くなくなるし、その後遮断化すればまた元に戻ります。 指導に使う際には、飽和化を最小限にするなどの工夫が必要です。

●マスターコース
[集団随伴性]
集団随伴性とは、集団場面における強化随伴性システムで仲間集団変容モデルになります。 個人の社会的スキルを改善するために、個人ではなく、本人を取り巻く周囲の人的環境にアプローチします。 集団随伴性の研究者は国内ではまだ少ないですが、スクールワイドPBSにより荒れていた中学校が3〜4年で生徒の問題行動がほぼ無くなったと言う論文が出ています。

[ワールドカフェ]
後半はお待ちかねのワールドカフェです。 受講者の方にマイクを向けて、それぞれの行動分析学との出会い、仕事や家庭で実践した話などを伺いました。 教員をされているAさんは、学校で行動分析学に基づいた指導をすることによって子供たちの行動が変化し、「自分が楽になった」と話されました。 他にも興味深い現場の生の言葉を聞く事が出来、行動分析学を学ぶ同志の熱い思いに触れた時間でした!
●プロフェッショナルコース
[第25章 : 道徳と法による行動の制御]
法や道徳を守る事は、基本的に嫌悪的なことです。 人間を本性のあるがままにさせておくと、社会生活が安定で安全なものにならないので、法や道徳を規定し守らせる必要があります。そこで習得性の嫌子を使ったルール制御が行われます。罰金や禁固刑、社会や世間からの攻撃、天罰などの嫌子が使われるからこそ、嫌悪的なのです。
by SHiroko